EBPという概念そのものは新しいものではなく、EBP(あるいはEBM)の概念が提唱される以前から、research evidenceを臨床実践で利活用するというresearch utilization (RU) の概念は、看護分野においてもすでに発展しているものでした.
EBPとRUは、共通するプロセスを持ちますが、ベースにある理念や考え方で異なる部分もあります.また近年は、EBPの実装(implementation)への注目が高まっており、EBP実装モデルとして普及しつつあります.
このようなEBPの変遷と看護師のEBPの関係について整理された資料として、Fineout-Overholtら(2005)の"Transforming health care from the inside out: advancing evidence-based practice in the 21st century"という総説があります.
この総説は、次のような内容で構成されています.
・The Importance of EBP to Health Care
・The Beginnings of EBP
・The ARCC Model・The Clinical Scholar Model
・The EBP Process
・What EBP Is and Is Not
・EBP Process Models
・Recommendations for Accelerating EBP in Academic and Health Care Environments
とくに、最後の"Recommendations for Accelerating EBP in Academic and Health Care Environments"では、高度実践看護師の教育プログラムの必要性、とくに文献の批判的吟味について述べられており、EBPを加速させるためにはEBP roundやjournal clubといった臨床疑問からスタートして文献を読む活動を継続的に行うことが提案されています(Fineout-Overholt, et al. 2005).
Reference.
Fineout-Overholt, et al. Transforming health care from the inside out: advancing evidence-based practice in the 21st century. J Prof Nurs. 2005;21(6):335-44. doi:10.1016/j.profnurs.2005.10.005.
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