"EBM is not “cookbook” medicine" ーEvidence based medicine: what it is and what it isn't より (1996.01)

Google Scholarで"EBM 誤解"と検索すると様々な記事がヒットしますが、EBMという概念が日本が導入された当初から、「EBMは個別性を無視したマニュアル通りの医療のことか」「医療者の経験は無視しているのではないか」といった誤解はありました.

Gordon Guyattが1991年に提唱して30年が経過しましたが、このようなEBMに対する誤解については、すでに1990年代にSackettら(1996) が次のように言及しています.

EBM is not “cookbook” medicine. It's about integrating individual clinical expertise and the best external evidence.


EBMは臨床疫学がベースになっているので、治療やケアに「効果があるか」について言及するには、研究の質やエビデンスレベルの議論が避けて通れません.一方で、そのようなresearch evidenceで示される治療やケア"のみ"を最優先とすることをEBMと定義しているわけではないことが、前述からも読み取れます.


EBMに対する考え方や誤解について理解を深めたい方は、当サイトでも紹介しているEBMの書籍 ” Evidence-Based Medicine: How to Practice and Teach EBM " もぜひご参照ください.


Reference.

Sackett DL, et al. Evidence based medicine: what it is and what it isn't. BMJ. 1996;312(7023):71-72. doi:10.1136/bmj.312.7023.71


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