本サイトでは、これまで看護師を対象とした研究において日本語で利用可能なEBPに関連する自己評価尺度を紹介してきましたが、この度、レビュー論文が公開されました (Tomotaki, et al. 2022).
同テーマで行った2020年の学会発表(津田ら, 2020)では、各尺度の概要にとどまりましたが、今回レビューでは、各尺度がEBPの5つのステップの何を測っているのか、各尺度の開発過程では何の信頼性・妥当性がどの程度評価されているのか等をレビューした結果を報告しました.
EBPの自己評価には様々な側面が含まれるため、尺度によって、EBPの何を捉えようとしているのかも異なります.まずは、自分の研究で測りたいと考えているEBPの概念は何かを明確にし、自分の研究の目的にあわせた適切な尺度を選択することが重要です.
また、海外と比べて、日本で利用可能なEBP関連尺度は非常に限られています.今後、日本で開発が必要な尺度は何かを検討する過程でも、本論文がお役に立つことができれば幸いです.
*この研究は、科研(JSPS-JP-18K17452)の一環で行われました.
Reference.
Tomotaki A, Morioka N, Tsuda Y. Mapping instruments in Japanese for measuring evidence-based practice among clinical nurses: A scoping review. International Journal of Nursing Practice. https://doi.org/10.1111/ijn.13086 (Online ahead of print)
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