EBPの5つのステップは、EBMをすでに学んでいる人にとっては非常に有名ですが、実際の臨床でリサーチエビデンスをどのように実践に統合しているのか、EBPのストーリーとしてわかりやすく示されているものは、日本ではあまり多くないかもしれません.
2021年7月12日に発行された「シリーズ この先生に会いたい!! 香坂俊氏に聞く―納得いくまで診療を突き詰める」(週刊医学界新聞(レジデント号):第3428号)では、循環器医として米国で研鑽を積んだ後,国内で診療に従事しながら多数の臨床研究の実施や後進の育成等に取り組んでいる医師が、リサーチエビデンスによって診療が変わった事例を紹介しています.
看護師と医師では、EBP/EBMを考えるうえで、専門職種による違いがある部分もありますが、軸となる概念は共通しています.看護実践でリサーチエビデンスと向き合ううでも、非常に参考になる記事です.
なお、医学分野におけるEBMへのパラダイムシフトは、1991年にGuyatt医師が発表した‷Evidence-based medicine”という記事が初出と言われています (Guyatt GH, 1991).この記事では、過去の診療プロセスとEBMの診療プロセスの違いが説明されています.
References.
・香坂 俊,荻原 壽弘,小泉 明子. シリーズ この先生に会いたい!! 香坂俊氏に聞く―納得いくまで診療を突き詰める.週刊医学界新聞(レジデント号)第3428号. 医学書院. 2021年7月12日. https://www.igaku-shoin.co.jp/paper/archive/y2021/3428_01
・Guyatt, GH. Evidence-based medicine. ACP Journal club. 1991;114: A-16. https://doi.org/10.7326/ACPJC-1991-114-2-A16
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