EBP Modelの調査|Use of EBP Models and Research Findings in Magnet-Designated Hospitals... (2020)

EBPのプロセスの定着を促すために、海外では様々なEBPのModelが開発されています. Speroniらは、米国のMagnet-Designated Hospitalsのnursing research leadersを対象に、EBP Modelを使っているかといった調査を実施した結果を報告しています(Speroni KG, et al. 2020).

この調査は181人が対象となり127人から回答が得られており、次のようなことが報告されました.


・Nursing research leadresの90%以上は、EBP modelを用いて、研究の知見を実践に実装している
・もっともよく使われているモデルは、the Iowa Model of Evidence-Based Practice, Johns Hopkins Nursing Evidence-Based Practice Model, Advancing Research and Clinical Practice Through Close Collaboration (ARCC) Model であった.

・EBP models は教育やトレーニング、nurse residency programs, EBP and research fellowshipsでよく使われていた.


とくによく使われていたという3つのモデルはいずれも米国で開発されたもので、それぞれ関連する書籍・論文が出版されていたり、国外の人が参加可能なセミナーが開催されているものもあります.


■ The Iowa Model of Evidence-Based Practice

https://uihc.org/evidence-based-practice

・アイオワ大学と病院が共同して取り組んでいるアイオワモデル.

・日本語訳された書籍(松岡ら(訳), 2018)もありますが、アイオワモデル改訂前のものなので、最新は上記ウエブサイト参照.

※少し古い記事にはなりますが、アイオワモデルの紹介については、雑誌「看護研究」で2010年に特集記事が組まれています.(看護研究, 2010;43(3):177-202, 2010;43(4):250-312


■ Johns Hopkins Nursing Evidence-Based Practice Model

https://www.hopkinsmedicine.org/evidence-based-practice/

・ジョンスホプキンスのEBP Model.こちらのモデルも定期的に見直されていて改訂されています.


■ Advancing Research and Clinical Practice Through Close Collaboration (ARCC) Model 

・Bernadette Melnyk 先生らのチームが提唱されたモデル.モデル開発の経緯は、書籍 "Evidence-Based Practice in Nursing & Healthcare: A Guide to Best Practice" が詳しいです.



これらのモデルを実際にガイドとして使ったEBP Projectの論文も多数発表されていますので、EBPのプロセスをとくに組織的な展開として広めていきたい方にも、実例として参考にもなると思います.



Reference.

・Speroni KG, et al. Use of Evidence-based Practice Models and Research Findings in Magnet-Designated Hospitals Across the United States: National Survey Results. Worldviews Evid Based Nurs. 2020;17(2):98-107. doi: 10.1111/wvn.12428.


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