日本ではEBP研究自体が非常に少なく、看護学生が利用可能なEBPの自己評価尺度もないのが現状です(2020年8月時点)が、海外では、近年、看護学生を対象としたEBPコンピテンシーに関する研究が増えています.
Labragueら(2019)は、2016~2017年に4ヵ国(インド、サウジアラビア、ナイジェリア、オマーン)の看護学生1,383人を対象に行われた横断研究の結果を発表しました.
調査では the Evidence Based Practice Evaluation Competence Questionnaire(EBP-COQ) や the Barriers scaleが用いられ、
・国によって、EBPのコンピテンシー・知識・スキル・態度に統計学的に有意な違いがあること
・EBPコンピテンシーは、看護学生の性別、教育機関の種類、看護学生の種類が統計学的に関連していたこと
・EBPの導入を阻害する要因として、患者ケアの方針を変更する権限がないこと、エビデンスの公表が遅いこと、臨床でエビデンスを導入する時間が不足していることなどがあげられたこと
などが明らかになりました.
Reference.
Labrague LJ, et al. A Multicountry Study on Nursing Students' Self-Perceived Competence and Barriers to Evidence-Based Practice. Worldviews Evid Based Nurs . 2019;16(3):236-246. doi: 10.1111/wvn.12364.
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